暗室の話

2013年11月17日 (日)

FOCOTAR (フォコター)の話

久しぶりの更新です。
フォコターについて質問があったので、泉式が知る限りでフォコターとライカの引き延ばしレンズについてまとめてみようと思います。

フォコターはフォコマート用に作られた引き延ばしレンズです。
基本的にフォコターは4タイプあるようです。

         刻印     前面の表記
type A         DOOCQ   Ernst Leitz Wetzlar Germany Focotar f=5cm 1:4.5
type B         DOOCQ   Ernst Leitz Wetzlar GmbH Germany Focotar f=5cm 1:4.5
type C         16751R       LEITZ WETZLAR  FOCOTAR 1:4.5/50
type D         無し            LEITZ WETZLAR  FOCOTAR 1:4.5/50

写真左 type B   中央 type D   右 type C
Img_3260  

これ以外に
ライツ社の生産が追いつかず、中身がシュナイダーのコンポノンが入っているフォコター
そして、カラーに対応したフォコター2

写真 左 中身がコンポノン  右 FOGOTAR−2
Img_3261

ちなみにフォコマート用に最初に専用引き伸ばしレンズとしてつけられたのは
バロブ
フォコマートIIcの初期型用に作られたのがエルマー5cm

写真 左 バロブ 右 エルマー
Img_3262

泉式の持っている上の3本のフォコターはたぶんエレメントは同じと思われます。
ですから、性能はレンズの状態によると思われます。
一番性能がよかったのは中央のtype Cです。

それとコンポノン・フォコターとフォコター2との違いは
コンポノンフォコターは残念ながら解像度も暗部、明部の表現性もtype Cには劣っています。
フォコター2は解像度はtype Cより良いのですが、暗部がつぶれ気味になります。

バロブは線が太いイメージでエルマーは柔らかなイメージに焼き上がります。






                

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2009年5月 6日 (水)

フォコマートIIcの調整

フォコマートIIcの掃除をしたのが昨年5月の連休。
1年経って、今年の連休やっとオートフォーカスの調整をしました。

ウィキペディアによると
「フォコマート(Focomat)とはエルンスト・ライツ社(現ライカ)の自動焦点式引き伸ばし機である。」とあります。
機種の変遷は「最初のフォコマートは1933年に発売された。この製品は24×36mm(ライカ)判であったが、1935年に6×9cm判まで使用可能使用可能なフォコ マートII型が発売され、これに伴い最初の製品はフォコマートIと改名された。以後ライカ判モデルはフォコマートIa(1940年発売)、フォコマート Ib、フォコマートIc(1951年発売)、フォコマーター(1951年、業務用)、フォコマートV35(1979年発売、1997年製造中止)。 6×9cm判モデルはフォコマートIIa(1937年発売)、フォコマートIIc(1954年発売)。」と載っています。
フォコマートIcもIIcも泉式が生まれる以前に発売された引き延ばし機。

我が家に来ているフォコマートIIcは白デコラ張り台座、銀色塗装のIIcです。
フォコマートIcがデコラ張りの台座を出したのが1973年頃と言うことだから、
1970年半ばの製品かな?

レンズは35mm用にFocotar60mmとブローニー判用にV-Elmar100mmが付いています。
0905056focomat001_2
IIaは5cmと9.5cmのレンズが付いているとあるから、いつの頃か60mmと100mmに変更されたらいしい。

当然Icと同様オートフォーカス機構が付いています。

簡単に説明すると、
V-ELMAR100mm とFocotar60mmはスライディング・チェンジャーと呼ばれるマウントに取り付けられています。
090506focomat002_2

向かって左がV-ELMAR100mm。この状態では100mmレンズにセットされています。
100mmレンズの上にあるレバーをつまんで、左右に動かすことにより、使用レンズを変更できます。

で、オートフォーカスはどうなっているのかというと・・・
アームの左側にフォーカシングカムが付いています。
カムは上下2枚付いていて上が100mmレンズ用、下が60mmレンズ用です。
090506focomat003_2
下のカムが見にくいかな?
090506focomat004_2

あまり変わらないかな?

では、どのようにしてカムを切り替えているのか?
それはスライディング・チェンジャーの台座から出ているこのワイヤー。
090506focomat005_3

スライディング・チェンジャーを左へ、つまり60mmレンズを使うようにセットするとワイヤーは押されて、下のカムに対するコロが押し出されます。
090506focomat006_2

Focotar60mmに切り替えてセットした状態です。

チェンジャーを少し持ち上げるとカタンとコロが60mmレンズ用カムの下に出て、スライディング・チェンジャーと台座(つまり60mmレンズのマウント)が60mm用カムと連動します。
090506focomat007_2

ワイヤーでコロが押し出された状態です。コロが見えます。

この状態になると、上のカムと接していたコロはカムから離れてフリーになります。
090506focomat014_2

コロが上のカムから離れています。

逆に60mmレンズ側からスライディング・チェンジャーを右へ100mmレンズに切り替えると、60mmレンズ用のコロを押していた力が無くなります。チェンジャーを少し持ち上げるとコロが引き込まれて、台座は少し下がり、100mmレンズ用のカムがコロに接するようになる。
090506focomat015_2

と、いう仕組みです。

良くできていますねぇ。

説明書によると、60mmレンズでは2倍から11倍、100mmレンズでは1.4倍から5.7倍までオートフォーカスが効くと書いてあります。4つ切りまではオートフォーカスが利くと言うことになりますね。
これは100mmレンズで2倍の倍率にセットした状態です。
090506focomat008_2

蛇腹が伸びているのが分かります。
アームを下げる(拡大倍率を下げる)とカムによってレンズは繰り出され、フィルムとレンズ間の距離が離れると言う仕組みです。

アームを上げて、倍率を5倍にセットすると
090506focomat009_2
蛇腹が縮んでいるのが分かります。

理屈が分かれば、調整はIcと同じ。
まず支柱の調整。1インチの厚さのイーゼルを使う場合は支柱の根本のピンに対するカラーの溝を2.5cmに合わせます。ヘッドをきっちりカラーまで降ろします。イーゼルを置いて、ピントルーペとマイナスドライバー大、小と細い精密ドライバーまたは細い6角レンチを用意して準備完了。
カムを固定している3本のネジをゆるめた後、調整ネジをゆるめて、カムがフリーになったのを確認。60mmレンズはIcと全く同じ、10倍位置でピントルーペでピントを合わせ、2.5倍位置まで下げてカムの調整ネジでピント合わせ、再度10倍位置でピントチェックを繰り返し、オートフォーカスを確認。最後にピントリングのクリックを固定して、もう一度確認したら、カムを固定する3本のネジを締める。
100mmレンズはカムの調整がちょっと面倒。カムの中に組み込まれている調整ネジを細い6角レンチまたは細いドライバーで回しながら調整します。

やっとできたぁ!

New Mamiya6も借りていることだし、ブローニー・フィルムを使ってみなくっちゃ!

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2008年10月28日 (火)

半切プリント

どうものんびり暗室作業をする暇がなくて、更新できないまま約2ヶ月が経ちました。

一応、写真は撮って、フィルムは現像していたのですが、なかなかプリントまで行き着きませんでした。

10月12日 毎年恒例の泉大津濱八町のだんじり祭りに行ってきました。

ヘキサーRF12mm5.6Tri-Xを詰めたものとEOS20D10-20mmを持って、だんじりについて走ったのですが、見事にどっちもつかず、特にモノクロは良い写真は撮れませんでした。二兎を追う者は一兎をも得ず。反省です。

 

写真を選んで何枚か引き延ばして・・・・
以前に撮った写真も含めて再検討。
友人のLさんに頼まれて、大学の写真部の写真展に出展するため
本当に久しぶりに大きなプリントをしました。

081028hansetu001

1.5m四方の暗室で限界に挑戦(笑)
半切のプリントに挑戦しました。

もらい物のサンダースのイーゼルマスク半切用と思っていたら、
半切の印画紙は十分乗るのに焼ける範囲は半切の額縁内側の広さより随分小さい。

081028hansetu002

仕方ないので、引き延ばし機の台に直接印画紙を置いて引き延ばしました。

小さいプリントより少し絞り気味にして、
ベースになる露出時間を決めて、少し覆ったり、焼き込んだり・・・
焼き込むときに多階調用のフィルターを変更してみたりもしてみました。

楽しい、楽しい(笑)

当たり前の話ですが、基本的に元のネガをいかに良い階調のネガに仕上げているかがものを言います。
いい加減な露出で撮って、横着な現像をしていたツケが大伸ばしにすると回ってきます。
結局、半切伸ばしに耐えるネガはほとんどありません(苦笑)

081028hansetu003

まぁ、何とか焼き上げました。

結構狭い暗室でも半切までは伸ばせますね。

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2008年7月 6日 (日)

Focomat IIcの話

昨年11月末、Lさんから応援要請のメールが入りました。

職場のデジタル化に伴うアナログ引き延ばし機材処分を引き受けていたLさんはこつこつ一人で物品整理と搬出をされていたようですが、とうとう腰を痛めてしまったようです。

とにかく、機材は大きくて重いし、印画紙や薬品も数が増えると結構な重さになります。
ただ、週末は担当者がいませんので運び出すわけにも行かず、二人の時間のすりあわせがうまくいきません。
やっとのことで、124日、Focomat IIcの運び出しを行うことになりました。

早めに仕事を終えて、車で駆けつけると、ほとんど物置と化した部屋の中の机の上に無造作にFocomat IIccのヘッドが置かれています。オスラムの予備電球もあるとのこと。

しかし、でっかいなぁ!
とにかく、ヘッドは毛布に包んでトランクへ、さて巨大な台座はそのまま後部座席へ・・・
Icと比べるとポールが低いので、入るかな? 入ったぁ!

Focomat IIcの部品と称する箱と暗幕、電球、その他の入った箱をとにかく積み込んで泉式の家へ。
ちなみにLさんは泉式の家に運び込むやいなや、次の仕事場へ直行されました。

Focomat Icに遅れること約1ヶ月半、Focomat IIcがやってきました。

台座は白のデコラ張り。
Ic
とは比べものにならないような太い支柱が付いています。
使われていたとはいえ、20年以上前の機械ですし、水気の多い暗室に置かれていたせいか、Icに比べるとかなりひどくサビが浮いている所があります。

でも、Icとは比べものにならないぐらい立派な機械です。

6x9まで引き延ばせるわけですから、当然、ヘッドの中に入っているコンデンサー・レンズも大きくて重い。すると、ヘッドも大きくなって必然的にアームも太くなります。

すごいのは引き延ばしレンズが最初から2個セットされていて、切り替えて使用できるようになっていることです。それでいてIcのようにオートフォーカスと言うから凄い!

ただ、構造は複雑で説明書を見ないと解らないものがたくさんあります。

年明けから、ボチボチと小さな部品の拭き掃除をして、5月の連休あけから本格的に本体をバラしてホコリ落としとサビ落としそしてグリスアップを行いました。

レンズは曇りがあって心配したのですが、前玉と後玉の汚れだけでカメラやさんでちょいとクリーニングしてもらうだけできれいになりました。
レンズがきれいになると使いたくなるのが人情っちゅうもんで・・・

まだまだ完璧ではないのですが、

080706focomatiic

とにかく暗室に設置してみました。

重量がすごく重いので、まず、作業台に突っ張り棒を取り付けて加重対策。
台座が大きいので作業台からはみ出します。台座の奥行きに合わせ板を切ってその上に置くことにしました。
Focomat Ic
に比べると、やはり随分大きいです。
作業台が小さいので格好はあまり良くないのですが、とにかく暗室に入りました。

しかし、エアコンのない暗室は蒸し風呂、サウナ状態・・・・
汗だくで、きっついなぁ・・・・

オート・フォーカスの調整はまた今度にしよう。

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2008年5月17日 (土)

6ッ切りプリント

暗室を動かし始めてから、ずっとプリントは大キャビネで伸ばしてきました。
ちょっと物足りなくなってきて、すこし大きく伸ばしてみました。
スキャンのことも考えて、8x10インチ(六切り)に伸ばしました。

2006年泉大津濱八町だんじり祭 かちあい

080517danjiri200602500

080517danjiri200601500
Konica HEXAR RF Voigtlander ULTRA WIDE-HELIAR 5.6
Kodak Tri-X  Kodak D76 6 3/4min 20℃
Focomat Ic Focotar50mm4.5 Ilford IV RC delux 1M (filter Fuji No.2)

フィルムをスキャンしたものと、プリントをスキャンしたものとを比べてみると、
フィルムをスキャンするよりも階調が豊かになるような気がします。

条件が違うのですがフィルムでスキャンしたものはこちら。
2006danjirifilm

気のせいかな?自己満足かな?
皆さんいかがでしょう?

さて、暗室の使い心地ですが、
4つ切りまでなら、キャビネと同じような感じでプリントできそうです。

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2008年3月13日 (木)

臭くない暗室(新しい現像用試薬の話)

このblogのタイトルにもあるように暗室は臭いものというのが一般常識。

フィルム現像はタンクにさえ詰めてしまえば窓を開け放った明室でも出来るので、それほどでもないのですが、プリント作業はどうしても暗室内で行わないといけません。バットに現像液、停止液、定着液を入れておくわけですから、当然、暗室内に匂いが立ちこめるわけです。

でも、世の中には臭くない暗室で快適に作業をしている人がおられるそうな。

これは試してみないといけません。

そんな夢のような話があるのでしょうか?

なにせ、十数年ぶりの暗室作業なので、色々調べてみることにします。

どうやら、無臭停止液と称されているものは酢酸ではなくクエン酸を用いたもののようです。処方も公開されているのですが、とりあえずは市販の無臭停止液なるものを使用してみました。

080313niowanai

泉式は近代インターナショナルが出している物を手に入れました。

印画紙現像では問題ないのですが、フィルム現像ではなぜか調子悪いです???

で、フィルム現像は酢酸を使うようにしています。

現像試薬といえば現像液ですが、こちらも約15年のブランクの間に新しい物が出てきています。現像液によく使用されているハイドロキノンは発ガン性が指摘されている薬品です。
ドイツではすでに使用できない薬物になっているという話も見ました。

本格的に自家現像を始めるとすると、量は少ないとはいえ、発ガン性物質を下水に垂れ流すわけにも行きません。排水処理をお願いするにしても、家の中に発ガン物質が瓶に入って転がっているのも気持ちの良いものではありません。

そのためにコダックやフジではエクストールやコレクトールE、フジドールEのようにアスコルビン酸(これってビタミンCですよね)を用いてハイドロキノンを用いない現像液が発売されています。

今回、自家現像をするにあたって、現像液はすべてアスコルビン酸ベースのものに切り替えることにしました。もっとも、現像に使う薬品は劇薬なので、発ガン性物質が入っていなくても管理は注意しないといけません。

使い慣れた現像液とは調子が違うかもしれませんが、趣味でやっているのですから、環境に優しいものを使うのが何よりも大切かなと思います。

そんな中、フジドールEが発売中止になったのは残念です。

080313xtold76_2

さてXtolを使用した感想は

現像時間はD76より短い。うまくいくと大変階調の良いネガを作ることが出来る。
ただ、時間が短い分、一歩間違うと大変硬調なネガになってしまうように思います。

で、36枚撮りを34本現像した後のちょっとヘタッた現像液の使い勝手がすこぶる良いように思います。

というわけで、この最近は1:1に希釈したXtol(希釈すると当然使い捨てです。)を使用しています。
まだまだ、試行錯誤中。

印画紙現像はやはりアスコルビン酸を使用したコレクトールEを使用しています。

080313korectol

こちらはイルフォードの多階調印画紙を使うとちょっと硬調になるような・・・
フジの多階調フィルターが悪いのかは不明。
とにかく多階調印画紙という物を使うのが初めてなのでこちらはまだまだ何とも言えません。
フジの印画紙も使って見ないといけません。

で、本当に臭くないのか?

答えはNOです。

やはり、暗室に籠もる臭い匂いの根源はやはり定着液の匂いです。
プリント作業は酢酸を使わない分、随分ましですが、定着液の匂いはどうすることも出来ません。

調べてみると、定着液も中性に近いもので匂いがあまりしないものがあるようです。

これは一度使ってみないといけないなぁ・・・・

使ってみたら、またレポートします。

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2008年3月 2日 (日)

増感現像

3月に入って、だんだん暖かくなってきましたね。
夜はまだ寒いですが、
ちょっと立ち止まって、写真を撮る余裕が出てきました。

と言うわけで、
夜にカメラを持ち出して、増感現像のテスト。
ネオパン プレスト400をコニカ ヘキサーRFに詰めてISOは1600にセット。

Xtol原液23℃9分現像で試してみました。
(暗室もだんだん暖かくなってきました。思っていた以上に温度が下がりませんでした。)

080302geijutubunka0011

080302geijutubunka0021
       「兵庫県立芸術文化センター周辺」
Konica HEXAR RF Richo GR28mm2.8
Fuji Neopan PREST400  Kodak Xtor 9min 23℃
Focomat Ic Focotar50mm4.5 Ilford IV RC delux 1M (filter Fuji No.3 1/2)


もっと、粒子が荒れると思ったのですが、意外と粘ります。
この辺が最近のフィルムなのでしょうか?
Xtolのせいかな?
D76だと10分以上かかりますのでXtolの方が時間短縮。

これはトライ-Xでも試してみないといけません。

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2008年2月 2日 (土)

アンチ・ニュートンリング・フィルターの話

フォコマート1cはコンデンサー・レンズでフィルムを押さえるため、フィルム面の平面性
がフィルムホルダーに挟む一般的なものに比べて大変良いとあります。
一般的な引き延ばし機と違って、ネガキャリアーとかフィルムホルダーとか言うものがあ
りません。
 一般的な引き延ばし機のような穴の開いた2枚の板でフィルムを挟むような
フィルムホルダーというものはありません。
ネガキャリアーとかネガマスクと呼ばれる穴の開いた板(穴は24x36mmだけでなく
4x4cmまで色々なサイズ対応したものがあったらしい「Focomatを使おう!」管理人さん
から御指摘あり)にフィルムを置き、上からコンデンサーが直接フィルムを押さえます。
080202foco001
これはレバー(右上)を手前に引いてコンデンサーを降ろした状態。

ところが、コンデンサー・レンズのガラス面とフィルムが密着するので有る一定の頻度(湿
度やフィルムの状態で変わるらしい)でニュートンリングが発生してプリント面に縞模様
ができるのだそうです。それを予防するのがアンチ・ニュートンリング・フィルターと呼
ばれるものです。
アンチ・ニュートンリング・フィルターの正体は無反射ガラスと呼ばれる表面に見えない
ような凹凸のあるガラスでフィルムと無反射ガラス面に微妙な隙間が出来ることによって
ニュートンリングの発生を抑えるというものです。
さて、我が家にやってきたフォコマート1cにはアンチ・ニュートンリング・フィルターは
付いていません。ひょっとしたら、放置されている間に紛失したのでは?と、考え、コン
デンサー・レンズを外してアンチ・ニュートンリング・フィルター用のスペーサーが入っ
ていないか確かめましたが、それもありません。
080202focomathead01
フォコマートIcのヘッド内部
080202focomathead02
バヨネットを回すとコンデンサーを押さえているスプリングが出てくる。
スプリングを取るとコンデンサーが見えます。
080202focomatcond01
コンデンサーはこんなもの
080202focomatcond02
1個のガラスのかたまりと思っていたら、どうやら違うらしい。
20年以上研究室に放置されていた理由はプリント時にニュートンリングが出たせいかもし
れません。本来であれば、オートフォーカスの1cはちょっとプリントするときには大変便
利なはずです。それが全く使われていなかったのは何か訳があるはずなのです。
アンチ・ニュートンリング・フィルターを使用すると隅々までシャープにピントの合うフ
ォコマートの良さが無くなるという話もありますが、
 (これはどうやらアンチ・ニュートンリング
・マスクと呼ばれる枠を取り付けたときに起こるらしい。「Focomatを使おう!」管理人
さん御指摘)とにかく、縞々が入っては話にならないのでどこかで探さないといけません。
純正品を手に入れるのはなかなか難しいようです。
Focomatを使おう!というHPをみると、ysimpactさんという方が新たに日本で作って販
売されているのを知りました。とにかく11月21日、問い合わせてみると、在庫があると
のことで、早速注文、購入。対応も迅速で連休を挟んだにもかかわらず、11月24日にはも
のが届きました。
金属製のケースに入った立派なものです。
アンチ・ニュートンリング・フィルターはコンデンサーのフィルム面の部分に取り付ける
わけですが、フィルターの厚さ分フィルムを押さえる面が下がります。
080202foco02
これはスペーサーの入っていない状態。

それを調節するのがコンデンサーをヘッドに嵌め込むときに前もってスペーサーを入れてコンデンサー下面を上げます。
080202foco003_3
これはスペーサーを入れた状態

080202anti  
これはフィルターとスペーサー
コンデンサーに取り付けて見ると・・・
080202foco004
フィルターはぴたりと吸い付くようにコンデンサーにセットされます。
Leitz製の本物を知らないのですが、加工は大変よいものです。
素晴らしい!
で、使ったものと使わなかったものどう違うのか?
セットしてしまったので、アンチ・ニュートンリング・フィルター無しで使っていません。
機会があれば、ニュートンリングが出たものぐらいはレポートしたいと思います。

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2008年1月28日 (月)

フォコマートIcの話

今日は暗室にセットしたフォコマート1cの話です。

 

我が家にLeitzFocomat Icを運び込んだのは平成191017日。
運ぶのは結構大変でした。
ヘッドを外して毛布に包んで後部座席に積み込み、台座からポールを外してトランクに積み込みました。

とにかく家に運び込んで、台座にポールを付けて組み立てました。

それにしても大きい!

白いデコラ張りの台座は53.5x61.5cmポールの高さは120cm
ちなみに本体はグレー塗装で赤いライツマーク

080128focomatmark

後期型ほぼ最終型に近いものなのでしょうか?

ビニール袋がかけられていたため、ほとんどホコリは付いていませんが、20年以上放置されていたため、メッキ部品にサビが浮いています。ポールもサビが浮いています。

080128focomatsabi

サビが浮いているのが分かりますか?

ポールは全体に白い粉が吹いたようになっていて、所々、サビがあります。

特にヘッドを取り付けていた部分より下は袋が掛かっていなかったせいでしょうか、大変汚れて、サビもひどい状態でした。根気よくピカールで磨いてはから拭きするのを繰り返し、ピカピカとは言えないまでも綺麗になりました。

 

伝説のレンズ「フォコター」は探したのですがありませんでした。
購入された時代から考えると、Focotar-2が付いていたのでしょうか?

残念だなぁ・・・・

でも、フォコマートを使うのなら、フォコターでないと!
と、Lさんに相談すると、早速、探してくれました。
海外通販で約100ドル、もっとボロボロのものかと思いきや・・・

080128focotar50mm45

レンズにも本体にも傷は無く、大変綺麗なものです。

フォコターはレンズの設計上大きく分けて初代、2代目、3代目とあるようですが、どうやら初代の中~後期型のようです。

「オスラムの電球」もありません。
オスラムの電球はなんとLさんのFocomat IIcと一緒に新品がやって来ました。

080128focomatosram

掃除をするためにヘッドを外して確認してみると、アンチニュートンリングフィルターがありません。

080128focomatcon

全体を固く絞ったぞうきんで拭いた後、サビを落としていきます。

本体は汚れが少しある程度で大変綺麗なのですが、メッキのネジはことごとくサビが浮いています

軽いサビはピカールで磨くと落ちるのですが、頑固なサビは小さなワイヤーブラシを使ってメッキを出来るだけ傷つけないように落としていきます。

掃除をしていて感じるのは、やはり、Leitzの製品の作りの良さです。
アーム類は決して太くないのですが、ほとんど振動しません。

080128focomatarm

可動部の精度の良さも驚きます。最初は少し動きがぎこちなかったのですが、
注油箇所に少しオイルを注すと大変スムーズに動くようになりました。

さて、掃除を終えて・・・

080128focomat001

暗室の台に載せてみました。

やはり大きいなぁ・・・・

ポールも長いし、デコラ張りの台はすごく広い気がします。

でも、四つ切り用のイーゼルを乗せるとちょっとカッコイイかも?

とにかく電球をセットして、レンズを付けて、電源を入れてみます。
おお!ちゃんと点きます(当たり前か!)
それではフィルムをセットしてコンデンサーレンズを下ろします。
部屋を暗くして、ピントリングを回すとイーゼルに写る像がはっきりしてきます。

久しぶりやぁ!

この日のために買っておいたピーク小穴式ピントルーペII型を取り出しピントを合わせます。さて、倍率を変えてみると・・・・

やはり、ピントがずれていきます。

で、オートフォーカスの調整をしました。

フォコマートIcのオートフォーカスはどのようになっているかというと・・・
支柱に付けられたヘッドはパンタグラフ状のアームで上下します。
まず、支柱のある一定の高さに固定します。
支柱には2カ所穴が開いていてその穴にピンを刺して、位置決めをします。

1インチの厚さのイーゼルを置いたときにオートフォーカスを機能させるには上の穴にピンを刺します。

その位置までパンタグラフの根元を下ろして固定します。

拡大倍率はパンタグラフについているヘッドだけが上下させることにより変えるわけですね。当然、上げれば拡大倍率は上がります。

この拡大倍率を変える時、フィルムとレンズ後面までの距離を微妙に変えてピントを合わせてやる必要があります。

フォコマートIcではヘッドについたカムがレンズの付いた部品を押してレンズとフィルム面までの距離を調整しています。このカムの形がミソなんですね。

080128focomatcam

で、調整方法はカムをフリーの状態にしておいて10倍位置でピントを合わせます。

次にパンタグラフを下げて2.5倍の位置でカムを動かして、ピントを合わせます。
カム位置を少しずつ動かしながら、2.5倍、10倍を往復してどちらでもピントが合うように調整するのです。ちょっとコツがありますが、すぐ調整できました。

今まで、倍率を変えて(トリミングして)ピントを合わせて、ピントを合わせるとまた少し倍率がずれて、トリミングを仕直して、ピントを合わせてを繰り返していた人間にとってオートフォーカスは感動的です。

2.5倍から10倍まで倍率を変えてもきっちりピントは合っています。
当然、ネガを入れ替えても大丈夫。
一度レンズを外して、セット仕直しても、ちゃんと合っています。

引き延ばし作業がすごく楽になります。

さて、Icカラーはヘッドの中にフィルター・ホルダーがあり、多階調印画紙を使うときはそこにフィルターを入れればよいのですが、このIcではレンズの下にフィルターをセットできるようにしなくてはいけません。「Focomatを使おう!」 のページと同じようにしてFujiの多階調印画紙用フィルターを使えるようにしました。

080128focomatfilterfolder

ちなみにアンチ・ニュートンリング・フィルターもつけました。

アンチ・ニュートンリング・フィルターの話はまた今度・・・・

 

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2008年1月16日 (水)

暗室の話(その2)

暗室、暗室とえらそうに言っているのですが、この前書いたように、納戸のスペースに流しと換気扇を付けただけです。1.5m四方で書斎と称する小さな部屋と寝室の間。
物置として活用しやすいように寝室側と書斎側の両方に引き戸が付いています。

当然、暗室として設計していませんから、遮光が問題です。

まずは暗室として機能するか?と言うより、いかにして暗室として機能させるか?
とにかく、昼間に引き戸を閉めて電気を消すと戸の隙間から盛大に光が差し込みます。
大きな暗幕があるので、部屋の外側に暗幕をつるのが一番遮光は完璧なのですが、あまりに不細工で奥さんの賛成が得られそうにありません。

とにかく、内側にカーテンレールを付けて、1mx2mのビニール製暗幕をつるしてみることにしました。引き戸の間から漏れ込んだ光が暗幕の周りから漏れています。仕方がないので隙間テープで遮光しました。それでも、戸の高さが2mありますのでどうしてもカーテンとカーテンレールの間から少し光が漏れています。覗いてみるとなんと書斎側は鴨居の上と壁の間に微妙な隙間があるようです。どうしようと思っていたところ、Lさんからドア用の暗幕をいただきまして、カーテンレールの位置を上に付け替えて掛けてみると、なんとピッタリ!

暗幕を引いてみると、完璧です。

待つこと5分暗闇に目を慣らしても光は差し込みません。

暗室灯も取り付けて、コードをタイマーの近くまで引き回しました。

そこそこキレイに出来たかな?

あとは流しの上の棚の下に印画紙を乾燥させる仕掛けを付けないといけません。
L
字金具を付けてそこにワイヤーを張って洗濯ばさみを付けることにしました。

台の上にフォコマートIcを置いて・・・・

080116darkroom01

現像用バットを置く台を色々考えたのですが、結局、アウトドア用のテーブルを置いてみました。これで作業が出来るかな?4つ切りまでなら、それほどストレス無く伸ばせそうです。

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できあがった暗室はこんな感じ。オイルヒーターを入れて快適になりました。


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