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2009年5月 6日 (水)

フォコマートIIcの調整

フォコマートIIcの掃除をしたのが昨年5月の連休。
1年経って、今年の連休やっとオートフォーカスの調整をしました。

ウィキペディアによると
「フォコマート(Focomat)とはエルンスト・ライツ社(現ライカ)の自動焦点式引き伸ばし機である。」とあります。
機種の変遷は「最初のフォコマートは1933年に発売された。この製品は24×36mm(ライカ)判であったが、1935年に6×9cm判まで使用可能使用可能なフォコ マートII型が発売され、これに伴い最初の製品はフォコマートIと改名された。以後ライカ判モデルはフォコマートIa(1940年発売)、フォコマート Ib、フォコマートIc(1951年発売)、フォコマーター(1951年、業務用)、フォコマートV35(1979年発売、1997年製造中止)。 6×9cm判モデルはフォコマートIIa(1937年発売)、フォコマートIIc(1954年発売)。」と載っています。
フォコマートIcもIIcも泉式が生まれる以前に発売された引き延ばし機。

我が家に来ているフォコマートIIcは白デコラ張り台座、銀色塗装のIIcです。
フォコマートIcがデコラ張りの台座を出したのが1973年頃と言うことだから、
1970年半ばの製品かな?

レンズは35mm用にFocotar60mmとブローニー判用にV-Elmar100mmが付いています。
0905056focomat001_2
IIaは5cmと9.5cmのレンズが付いているとあるから、いつの頃か60mmと100mmに変更されたらいしい。

当然Icと同様オートフォーカス機構が付いています。

簡単に説明すると、
V-ELMAR100mm とFocotar60mmはスライディング・チェンジャーと呼ばれるマウントに取り付けられています。
090506focomat002_2

向かって左がV-ELMAR100mm。この状態では100mmレンズにセットされています。
100mmレンズの上にあるレバーをつまんで、左右に動かすことにより、使用レンズを変更できます。

で、オートフォーカスはどうなっているのかというと・・・
アームの左側にフォーカシングカムが付いています。
カムは上下2枚付いていて上が100mmレンズ用、下が60mmレンズ用です。
090506focomat003_2
下のカムが見にくいかな?
090506focomat004_2

あまり変わらないかな?

では、どのようにしてカムを切り替えているのか?
それはスライディング・チェンジャーの台座から出ているこのワイヤー。
090506focomat005_3

スライディング・チェンジャーを左へ、つまり60mmレンズを使うようにセットするとワイヤーは押されて、下のカムに対するコロが押し出されます。
090506focomat006_2

Focotar60mmに切り替えてセットした状態です。

チェンジャーを少し持ち上げるとカタンとコロが60mmレンズ用カムの下に出て、スライディング・チェンジャーと台座(つまり60mmレンズのマウント)が60mm用カムと連動します。
090506focomat007_2

ワイヤーでコロが押し出された状態です。コロが見えます。

この状態になると、上のカムと接していたコロはカムから離れてフリーになります。
090506focomat014_2

コロが上のカムから離れています。

逆に60mmレンズ側からスライディング・チェンジャーを右へ100mmレンズに切り替えると、60mmレンズ用のコロを押していた力が無くなります。チェンジャーを少し持ち上げるとコロが引き込まれて、台座は少し下がり、100mmレンズ用のカムがコロに接するようになる。
090506focomat015_2

と、いう仕組みです。

良くできていますねぇ。

説明書によると、60mmレンズでは2倍から11倍、100mmレンズでは1.4倍から5.7倍までオートフォーカスが効くと書いてあります。4つ切りまではオートフォーカスが利くと言うことになりますね。
これは100mmレンズで2倍の倍率にセットした状態です。
090506focomat008_2

蛇腹が伸びているのが分かります。
アームを下げる(拡大倍率を下げる)とカムによってレンズは繰り出され、フィルムとレンズ間の距離が離れると言う仕組みです。

アームを上げて、倍率を5倍にセットすると
090506focomat009_2
蛇腹が縮んでいるのが分かります。

理屈が分かれば、調整はIcと同じ。
まず支柱の調整。1インチの厚さのイーゼルを使う場合は支柱の根本のピンに対するカラーの溝を2.5cmに合わせます。ヘッドをきっちりカラーまで降ろします。イーゼルを置いて、ピントルーペとマイナスドライバー大、小と細い精密ドライバーまたは細い6角レンチを用意して準備完了。
カムを固定している3本のネジをゆるめた後、調整ネジをゆるめて、カムがフリーになったのを確認。60mmレンズはIcと全く同じ、10倍位置でピントルーペでピントを合わせ、2.5倍位置まで下げてカムの調整ネジでピント合わせ、再度10倍位置でピントチェックを繰り返し、オートフォーカスを確認。最後にピントリングのクリックを固定して、もう一度確認したら、カムを固定する3本のネジを締める。
100mmレンズはカムの調整がちょっと面倒。カムの中に組み込まれている調整ネジを細い6角レンチまたは細いドライバーで回しながら調整します。

やっとできたぁ!

New Mamiya6も借りていることだし、ブローニー・フィルムを使ってみなくっちゃ!

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コメント

ご説明、ありがとうございました。
なんとも「ライツ」らしい機構です。
こういうのって、メカ大好き という方々には堪らんのでしょうね。
引き伸ばし機を操作しているだけで満足しちゃったりして。
(°°)☆\(--メ)バキッ!

いいプリントが期待できそうなフォコマートです。
さすがです。

投稿: settuya | 2009年5月 7日 (木) 13時15分

本当に良くできています。
とにかく全てアナログ。機械的に動いているというのが感動的でしょ。
ただ、多くて重い。
フィルムキャリアーも重厚で格好いいのですが、
どうも大層で色々と手間がかかるんです。
ちょっとプリントする分にはフォコマートIcの方が圧倒的に便利です。

まぁ、押し入れで現像しているのにフォコマートIcとIIcを両方持っている人はそんなに沢山いないでしょうから、特殊な悩みかもしれません(笑)

投稿: 泉式 | 2009年5月 7日 (木) 17時32分

FOCOMAT 2Cをようやく購入したのですが電球の購入先がわかりません。型番と購入先をお教え願えないでしょうか。

投稿: しげちゃん | 2010年11月23日 (火) 21時22分

参考にさせていただき、ピント調整ができました。
大変、助かりました。

投稿: ベンガル | 2014年5月 8日 (木) 11時50分

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